廃線跡の旅１９

廃線跡の旅１９ ○国鉄石勝線・夕張枝線（平成18年8月）

夕張枝線　その１

石勝線・夕張枝線は、北海道の新夕張から夕張までの16.1kmを走っている路線である。終点の夕張駅は、現在はホテルマウントレースイの前にあるが、平成2年まではこの先に線路が延びており、0.8km先の市役所付近にあった。また、昭和60年まではさらに1.3km先の、夕張炭鉱付近にあった。二度の移転により、あわせて2.1kmが廃止となっている。

夕張枝線　その２

二代目夕張駅跡に向かう線路跡は、国道に沿って続いており、踏み跡を残して草に覆われていた。

夕張枝線　その３

二代目夕張駅跡は市民会館のすぐ裏手の国道に沿ったところにある。敷地の国道寄りは砂利が残っており、こちら側に線路が通っていたことがわかる。二代目夕張駅は一面一線のホームと、貨車三両をつなげた駅舎があった。

夕張枝線　その４

二代目夕張駅跡から初代夕張駅跡へ向かう廃線跡は、市役所の裏手をサイクリングロードとなって続いている。このあたりは結構な坂になっており、蒸気機関車の時代はなかなか登るのが大変だったろうと思われる。もっとも坂を登るときは石炭貨車は空車だった。

夕張枝線　その５

廃線跡のサイクリングロードは短い鉄橋で川を渡っている。橋台の下部を見るとレンガ積みになっており、夕張枝線の鉄橋を利用したものと思われる。 　平行して鉄道橋だったと思われるもう一本の鉄橋が残っており、じつはこちらを通っていたのかとも思われるが、良くわからなかった。

夕張枝線　その６

初代夕張駅は、夕張炭鉱からの石炭積み出しのため、広大な敷地を持っていたが、写真右手の石炭の歴史村の駐車場になっている。当時はこのあたりから奥に向かって夕張炭鉱の施設が広がっていたが、石炭の歴史村になった。 　初代夕張駅の駅舎は、写真の地点より手前にあり、石炭の歴史村の事務所として使われていたが、道路工事の関係で、最近取り壊されたという。途中の線路跡も道路改修に取り込まれており、付近の廃線跡はほぼ失われたようだ。